私達が育てている牛は、黒毛和種(♂)とホルスタイン(♀)を交配したもので、交雑種(こうざつしゅ)と呼ばれています。交雑種は、高級でおいしい黒毛和種の血統を受け継いでいます。
食感は、「霜降り=さし」の量で決まり、多ければ多いほど柔らかくて多汁な口当たりになりますが、当牧場の牛は適度なさしのため、おいしさとヘルシーさが両立しています。
「うま味」は、赤身部分に含まれるグルタミン酸、遊離アミノ酸等で決まり、当牧場オリジナル配合飼料により、黒毛和種に負けないうま味を実現しました。
キロサでは、ストレスのないゆったりとした飼育環境の下で、大事に育てています。
私達は、北岩手飼料組合を保有し、玄米を配合したオリジナルブレンド飼料を製造しています。この飼料は、基本的にキロサの直営農場をはじめグループ全体に供給しています。
良い飼料を作るには、原料の選定、生産履歴の確認、安定した供給量の確保、適切な配合条件の設定等考慮する項目は多岐に渡ります。私達は、今後もよりよいオリジナルブレンド飼料を生産する為に、改善を進めながらおいしいブランド牛の生産に貢献しています。
おいしい牛を育てるには、良質な粗飼料を与えることが重要です。
私達は、粗飼料として安全性が確かな国産稲ワラと、生産履歴が分かる輸入乾草を使用しています。輸入元はアメリカ合衆国のワシントン州とオレゴン州で生産されたものです。毎年収穫時期を迎えると、直接現地まで赴き検品をします。生産者、流通関係者と互いに顔を合わせながら打合せを行い、乾草の生産・流通経路・消費地まで履歴を明らかにしています。
また、粗飼料は、国内外の研究機関へ検査を依頼し、安全性を確認し、品質保証の取り組みをしています。
当牧場では、一頭毎に愛情を込めて牛さんを育てています。体調を把握する為、日々の観察を念入りに行い、少しの変化を見逃さないことが、健康な牛を育てる為に重要です。
人と同じで牛さんにも性格があり「十頭十色」です。接し方にも細心の心配りが必要です。定められた間隔で体重測定を行い、牛さんの成長具合を確認します。特に注意すべき点は、体重の増え具合と格好です。成長具合に応じて適切な処置を施します。
また、全ての牛には、10桁コードが印字された個体識別耳標で管理しており、当牧場オリジナルシステムで「牛の個体識別と牛肉のトレーサビリティ」が可能となっており、この情報を生産にフィードバックし、「安全」「安心」でおいしい牛肉を提供できるように取り組んでいます。
日々勉強の連続ですが、おいしいキロサブランド牛を育てていく為に、これからも邁進します。
当牧場では、循環型農業を実現する為に、完熟堆肥の製造に力を入れ取り組んでいます。敷料にはおがくずを使い、牛の排せつ物と混合したものが、堆肥の原料になります。堆肥製造場所で、約6ヶ月間の堆積・発酵後、切り返しを数度行い、ふるいを掛けて高品質の製品が出来上がります。一般より長い期間熟成させるので、化学組成も安定しており臭いのない完熟堆肥です。堆肥の成分は毎年分析しており、およそ全窒素1.5kg/1t、全リン3.0kg/1t、全カリ1.0kg/1tで安定しています。またC/N比も20以下と、窒素飢餓の心配もありません。
現在当牧場の堆肥は、伊藤ハム米久ホールディングス株式会社で使用されるロールキャベツ用のキャベツ畑と、トウモロコシ畑に施肥されており、たいへんおいしい野菜ができると評判です。また上記以外にも葉菜・果菜・根菜類、水稲、果樹、花き、飼料作物、芝生などでも散布されています。
この堆肥はダンプでの配達のほか、袋売りも行っています。また完熟堆肥のほか、ご自分で切り返しのできる方には生堆肥・半熟堆肥の販売も行っています。詳しくはお問い合わせください。